ビンタン島の水上集落-1:カワル(ビンタン島、インドネシア)

いかにも東南アジアらしい水上集落を、という先入観一杯のご希望にぴったりなのが、このカワルです。

まずお薦めは、長く伸びた木の桟橋。

今は、道路橋が真ん中を横切っていますが、入江の奥から、河口を経て、川筋が内陸に入り込むあたりまで、一つながりに続く長い集落です。川の流れを挟んで、二本の桟橋が、海に向かって伸び、家が取り付いて行きます。

昔からの桟橋のつくり方通り、水底に杭を打ち込み、梁を掛け渡し、その上に、不揃いの厚板を、ぶっきらぼうに打ち付けただけ。

板は、折りからの強いスコールに濡れて滑りやすい上に、腐って抜けたものや、釘がゆるみ、はね上がるものなど、「トラップ」が点々とあります。そこをこわごわ歩くのも、こういう集落を探検する醍醐味というもの。そんな旅行者をはた目に、子供はぴょんぴょん走り抜けて行きます。

足元から視線を上げて、家並を観察しえみましょう。

これがまた、水上集落の模範解答のような、下見板張りの切妻の家。そして、家と桟橋の間には、屋根付きのテラスがくっ付いています。特別でないけれど、この地域、この多雨の気候の中で、長い時間掛けて落ち着いた形なのでしょう。容易に手に入る素材、単純化されたデザイン、補修も簡単です。

ペンキを塗らない家も多く、雨に濡れ、雨に汚れた姿は、マングローブの幹の色や土色の水面と同調し、環境に溶け合っています。

同じビンタン島の水上集落でも、マレーシアと関わりのあるペンエンガット島の明るさや、中国系住民のセンガランの閉鎖性に比べると、カワルの空気は、あくまでも普段着。住民も、来る者は拒まず、去る者は追わず、という感じで、他所者が歩き回っていても、気にもしないし、不快な顔もしません。このスタンスは、住民がインドネシア系であることと関係があるのでしょうか。

住民のこだわりを感じたのは、ガーデニング趣味。色に乏しい集落の中で、玄関前のテラスの鉢植えの花が、鮮やかに浮かび上がります。

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交通
タンジュン・ピナンの港からタクシーで30分程度。カワル方面の乗り合いタクシー、バスなどは、港からバスターミナルに行き、乗り換え。

宿泊施設のリスト
Bintan Agro Beach Resort
Nostalgia Yasin Bungalow
Shady Shack

旅行の際に調べた情報であり、評価については、各人でご確認下さい。

参考文献 

Upload 2008.11

Update 2010.06

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         Photo by Daigo Ishii