コロンボの下町ペター「松」「竹」「梅」(コロンボ、スリランカ)

ペターは、コロンボ最大の繁華街。といっても、観光客向けの店はありません。あくまでもスリランカ人のスリランカ人によるスリランカ人のためのふつうの商店が集まる地区です。コロンボの中心、官庁街フォートの隣、メインストリートのOlcott Mawatha大通りの両側に広がっています。

北側、格子状の街路沿いには、小さなビルがぎっしりと立ち並んでいます。1階が店舗で、通りごとに、電気屋、服屋、文房具屋、宝飾品屋など、同業者が集まっています。狭い道に、人と、トラック、トゥクトゥク、大八車があふれ、ちょっとした街角や空きスペースには露店が出て、活気が、通り中に充満しています。

気軽に行けるし、掘り出し物の土産物も見つかるかも、ということで、これが「梅」。

大通りの南側は、正真正銘の市場です。青果、食肉、鮮魚、乾物、食料品なら何でもあり。第3世界ならどこにでもあるような市場ですが、ちょっと観光客には入りにくいかもしれないので、これが「竹」。平屋の薄汚れた建物の向こうに、双子の高層ビル、ワールドトレードセンターが見えます。その落差は、いい意味ではないにしろ、第3世界らしい風景です。

「松」へ行くために、大通りをもう一度、北側に渡りましょう。

通りを歩いていると、店の間に、ビルの入口がときどき現れます。ビルの隙間に屋根が掛かっているところもあります。どっちも、薄暗い奥で、人が動き、店の灯りらしきものも見えます。ちょっと気になったので、入ってみます。

そこは、表通りに対する裏の顔のような細街路でした。人がすれ違える巾しかないところもあります。ビル内の奥へ行く通路と、ビルの間の隙間が複雑につながっています。空の下の表通りとは別の、屋根付きの、もしかしたら雨の日用の、もうひとつの格子状の街路網でした。

一般客も相手にした表通りの店に比べると、細街路の店は、ちょっと「卸し」っぽい雰囲気です。通る人も、いかにも店員風。よそ者が勝手に通り抜ける感じではありません。お店のバックルームに間違って入ってしまった感じです。人通りも表通りからはかなり減り、静かとは行かないまでも、落ち着いています。ところどころに置かれたベンチが、店員の休憩場所となり、みんなほっと一息。なんか居心地のいい空間です。

細街路の壁際を利用した紅茶屋がありました。作り置きの紅茶に、粉ミルクと砂糖を加えたものを、ソーサーに入れて、それを高い位置からコップに注ぎます。次に、コップに注いだ紅茶を、同じようにソーサーに注ぎ直します。紅茶がきれいな放物線で落ちて行きます。ほんとうに見事な手際。それを何度か繰り返して出き上がった紅茶は、一杯15ルピー(15円程度)。コーヒー牛乳の紅茶版のような味です。優しく穏やかな上、材料が攪拌される際に、空気の泡が混ざり合うためか、舌触りもまろやか、そして、熱すぎず、冷めすぎず、飲みやすい舌温です。

写真を撮ろうとすると、紅茶屋のおやじは、陰に隠れてしまいました。つくっているのは、その雇われ人。何となく、その人が気になったのは、格差のある国の、下の世界にも、また、格差が存在する例に見えたからです。以前、ペルーのリマのスラムで暮らしていたとき、やりてばばあ風の口入屋が、スラムの一家に、女中候補のお婆さんを紹介しに来ました。アンデスの山中から出て来て、スペイン語が話せない女性でした。だから、いっそう買い叩かれたのでしょう。スラムの人が女中を雇うことにも驚きましたが、下の世界にも、上の世界の写しのような格差があることが衝撃でした。

たまたま入り込んだ、コロンボの表通りの裏返しのような「奥」の世界の、店の中ではない、隙間のような街路の壁際は、そんな格差を垣間見てしまう社会の隙間でもありました。

個人的には、危険はまったく感じませんでしたが、すべての細街路を歩いた訳ではないので、訪れる際には、注意して下さい。

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交通
コロンボフォート駅からペターの中心まで徒歩5分。

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旅行の際に調べた情報であり、評価については、各人でご確認下さい。

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豪華ホテル、ドライバーに関して、国内、国外のいろいろな代理店から価格の見積を取った結果、ここを選びました。5つ星ホテルを経営しているAmayaグループの系列会社です。やり取りはすべて英語ですが、手配は申し分ありませんでした。とは言っても、比較のため、数社に見積を出すことをお薦めします。

参考文献

Upload 2008.01

Update 2010.06

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Photo by Daigo Ishii