星野富弘氏の絵を展示する美術館のコンペティション。
建物は、崖のラインに沿って、カーブを描いています。
メインフロアーは、道路から景色をみたとき、その視線を遮らない
ように、宙に浮いています。同じように景色を疎外しないようために掘り込んだ駐車場の上を渡るスロープ経由で、アクセスすることになります。
宙に浮いている部分は、スチールのメッシュネットの下地の上に、かず
ら類を這わせて、植栽で覆います。窓は、湖側のみに開けられ、室内を歩き回ると、湖畔を散歩しているような印象となります。
道路側から美術館をみるとき、天候や時間によっては、外観は、背景の
山と一体となり、ランドスケープの一部となります。
ここは、自然の卓越した場所であり、その中で、建築としての存在は、自然を脅かさない程度に控えめにデザインしようとしました。
一見すると、風景とつながりながらも、仔細に観察すると、微妙な違い
により、周辺の自然からは、かすかに自立していることが見て取れます。
所在地 群馬県東村
延床面積 220 m2
構造設計 大賀建築構造設計事務所
掲載誌、書籍
2008.09. 100×400 (RIHAN CC、中国)
湖側から見る外観。建物が宙に浮き、植栽に覆われているのが見える。
湖側から見た外観。地形に沿って、植栽で覆われた建物が配置されている。
斜め上から見た外観。宙に浮いた建物に向かって、道路際からスロープが上がって行く。
湖側から見る外観。
湖側から見る外観。建物が宙に浮き、植栽に覆われているのが見える。
建物の詳細。宙に浮いた建物の窓の一部は、外に開き、一部は、植栽の内側に開く。
上からみた様子。地形に沿って、宙に浮いた美術館が配置され、スロープが、道路と美術館をつないでいる。道路側から見た外観。宙に浮いた建物に向かって、スロープが伸びて行く。