アメリカ南西部のドライブ事情
(南西部、アメリカ合衆国)

下調べで分かったのは、南西部では、公共交通が壊滅的だということ。大陸横断鉄道は1日1便。グレイハウンドバスは、路線も途中下車地も限られています。さて、どうするか。

車の運転は、そこそこできるつもりでも、日本と逆の右側通行への不安で、ふんぎりがつきませんでした。しかし、どう知恵を絞っても、他の方法はなし。さて、どうなるか。

結果から言えば、日本人の運転初心者でさえ、きっと、日本よりは、中西部の方が楽だということ。道はまっすぐで、幅も広く、大都市でさえ、大した交通量ではありません。

そして、運転マナーのよさ。厳しい罰則制度の裏返しか、制限速度を超える車には、ほとんど出会いません。日本の高速道路には、猛スピードで追い越して行く輩がいますが、アメリカでは、10日走って、数台見たかどうか。前の車と同じ車間距離を保てば、ほぼ制限速度通り。だから、ハイウェイで、100キロ近く、同じ車が前にいるなんてことも起こりました。信号のない交差点で、車が道を譲るのも、マナーのよさ。それは、横断歩道の歩行者に対しても同じです。

旅行前、アメリカ人を、自分が法律と考え、好き勝手に運転する国民と、決めつけていたことを反省。車の運転一つ通しても、メディアの描くアメリカ像と、いかに隔たっていることか。

それも、一度、体験したからこそ。旅行前、どうでもいいことが気になり、そういうことに限って、どこにも書いてありませんでした。だから、一応、ご参考までに。

1.右側通行は大丈夫か
交差点で曲がるとき、左側車線に入る失敗は、ほぼありませんでした。実際に車がいれば、気がつきます。ただし、個人差あり。

2,アメリカの速度感覚
市内で、時速15マイルから35マイル(56キロ)たまに45マイル。ハイウェイで、最高75マイル(120キロ)。マイルの値を、キロに置き換えると、日本での運転感覚に似ています。時速75マイルとは、日本の狭く蛇行する高速を時速75キロで走る感覚。

3.ガソリンスタンドでは、チップが必要か
結果としては、セルフのガソリンスタンドのみ。だからチップは不要。カード決裁できます。操作途中、ZIPコード入力でつまずき、店員に相談すると、請求先の日本の郵便番号でいいからと言われ、半信半疑で入力すると、あら不思議、次のステップへ。日本の郵便番号は、万国共通でした。

4.駐車中、カーナビやサイドミラーを外すのか
新聞で読みましたが、ニューヨークあたりの話だったのです。中西部ではジョークでした。駐車場に停める分には、悪戯の気配もありません。大体、歩いている人がいないのですから。

5.昼寝ができるか
運転の途中で、一休みして昼寝をするのが流儀です。日本だと、道端で昼寝しようが、何のトラブルにも巻込まれません。しかし、ここはアメリカ。道端で昼寝は、さすがに考えます。で、結局、どうしたかというと、町では、大型スーパーの駐車場に。出入りも頻繁で、ガードマンのいる場合もあります。ハイウェイでは、インターチェンジを下りると、大抵、コンビニ付きガソリンスタンドがあります。店内から見えるので、安心して昼寝できました。ついでに、簡単な軽食も。チリビーンズのブリトゥは、お薦め。

6.道に迷わないか
他社はいざ知らず、Hertzのカーナビは、日本語音声付きです。英語も、ゆっくりなので聞き取れないことはありませんが、日本語になるだけで、無駄な神経を使う必要がなくなります。住所を入力すれば、目的地へGo。

運転して実感したのは、南西部は、車で行き来するようにしかできていないこと。ハイウェイは無料で、車がある限り、ガソリン代だけで、どこでも自由に行けますが、それは、車を持てず、運転できないと、自由が消えること。よくも悪くも、それがアメリカ。

僕には、電車やバスがあり、移動中に、読書も、食事も、昼寝もでき、そして、年を取(って動き回)ることも許される国が合うかもしれません。

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交通
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車窓の前に広がるアメリカ南西部の風景

        Photo by Daigo Ishii