北側に素晴らしい水田の風景が広がる場所に立つ住宅。平たい1階の上に、3つのボックスが載った住宅です。
1階は、家族や友人と生活を楽しむ場であり、2階は、プライベートな空間になっています。
1階と2階では、自然との距離の取り方が異なっており、それが、用途の違いに対応しています。
1階は、人の動きに対して、風景が平行になっている空間です。ここでは、風景は、皆が集う際の背景となり、あまり強く意識されません。建具を開けると、階全体が、皆で集うための大きなオープンなスペースになっています。長い連窓もその空間の水平性を強調します。
2階の各ボックスは、一軒家の雰囲気を持ち、それぞれ異なる材料で仕上げています。東西南北の4方向に窓を持ち、さまざまな方向から、光と風が入って来ます。自然や風景と直交するような空間です。ここでは、日常的な世界から距離を置き、風景と向き合いながら、自分だけのプライベートな世界をつくることができます。
所在地 新潟県新潟市
延床面積 156.04m2
構造 鉄骨造
構造設計 大賀建築構造設計事務所
設備設計 明野設備研究所
設計協力 合川通子、池田博文、加藤弘行、田村新、友伸平
家具 Apartment
施工 植木組
展覧会
2017.05. 借景のある家展(Ozone, t東京)
掲載誌、書籍
2005.12. 新建築住宅特集平成17年12月号
2006.07. 2000 Archtiects (Image, オーストラリア)
2006.10. Interni & Decor (Mincom, 韓国)
2007.04. 住まいnet新潟2007年春号
2007.10. The New 100 Houses (Images, オーストラリア)
2008.07. 優秀建築選2007 (JIA,日本)
2008.09. 100×400 (RIHAN CC、中国)
2008.10. Japan Living (Tuttle,アメリカ)
2008.10. 1000 Interiors (遼寧科学技術出版、中国)
2009.12. Architecture Caribbean (Architecture Caribbean, USA)
2010.05. 新聞「Claris」誌2010年.05.04号(Claris新聞社、アルゼンチン)
2011.08. 現代日本の建築 vol. 4(Art Boxインターナショナル、日本)
2011.09. 200 Houses(Image、オーストラリア)
2011.10. IDEAS 2011. Issue01(Catya Publishing、マレーシア)
2012.12. House & Houseing 101(designzens、中国)
2015.07. House建築家と建てる家(Art Box、日本)
2016.03. Designers File 2016(ワークスコーポレーション, 日本)
ウェブマガジン
2010.04. e-architect
2010.06. Architecture News Plus
2010.12. Architizer
南側から見る外観の夜景。細長い1階の上に、3つのボックスが載っている。撮影:鳥村鋼一。
南側から見る夕景。ガラス越しに、反対側の水田の風景と空が見える。撮影:比留川勇
(左)北側から見る夕景。(右)南側外観の様子。撮影:鳥村鋼一。
1階LDK。2階に上がる2つの階段がアクセントになる。部屋の両側にテラスと庭がつながる。撮影:比留川勇
1階LDK。コンクリート製食卓は、宙に浮いている。2階西と中央のボックスに上がる階段の向こうに水田風景。撮影:鳥村鋼一
(左)1階LDKの2つの階段を見る。撮影:鳥村鋼一 (右)1階LDKから東のボックスに上る階段を見る。
(左)1階玄関から、水田風景を望む。 (右)1階浴室。左側の窓は、水田風景に広々と開いている。
2階中央のボックスのテラスから水田風景を望む。額縁に切り取られたような水田風景と向き合う。撮影:比留川勇
2階中央のボックスから西のボックスを望む。4方向に窓を持ち、さまざまな時間の光を感じ取る。撮影:比留川勇。
(左)2階中央のボックス。溶融亜鉛メッキ鋼板張りの室内を、杉板の目透し張りが包む。撮影:鳥村鋼一。(右)1階から見上げる。
2階西のボックス。個室Aは夫婦の寝室で、用途に併せて、ナチュラルな木質系の仕上げ。撮影:鳥村鋼一
2階東のボックスの個室B。4方向の窓から光が入る。全艶の天井や鏡に、水田風景が映り、風景が仕上材となる。撮影:比留川勇
2階東のボックス。窓から中央と西のボックスを望む。撮影:鳥村鋼一
東のボックスから見た2階のボックスの様子。各ボックスは、風や光の入り方を邪魔しないように、ずれて配置。撮影:鳥村鋼一
2階中央のボックスから見た東のボックスの様子。