高緯度のため、ノルウェーのほとんどの都市は、メキシコ湾流で暖かい海かフィヨルド沿いにあります。内陸のレーロースは、例外の一つで、銅山で開けた町です。冬季は-50度になりますが、訪れた4月末は、東京の冬の底ぐらいの気候でした。
すでに銅山は閉山。今は、世界遺産に指定されたログハウス造の街並を観光資源としてまちづくりをしています。
街並は、ログハウス造をベースとして、家によっては、その上にもう一重、板張りを被せ、カラフルに塗り上げています。各家毎の塗り分けは、吹雪の最中、自分の家を見つけやすくするためだ、と聞きました。
芝葺き屋根は、白樺の皮を敷き、その上に土を載せて芝を敷いたものです。芝が水を吸い上げるために、雪による屋根の湿気を低減するそうです。このタイプの屋根は、ノルウェーでは新築住宅でも使われるぐらいで、珍しいものではありませんが、これだけの規模で維持されているのは、レーロースぐらいでしょう。
板張りの古ぼけた外壁や芝葺きの屋根から、時代から取り残された町と思うなかれ。よく見れば、衛星放送のアンテナが立ち、室内は、モダンに改装されています。この街並は、ひとえに、20年以上前から続く保存運動の賜物なのです。
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交通
Osloから鉄道で6時間程度、または、Trondheimから鉄道で2時間半。
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